奥穂高岳南稜にて

PROFILE

KEIGO NAKAMURA


2002年からフォトグラファーの道へ進む。家族を食べさせて行けなかった最初の三年の間には、小学校と中学校で講師を1年、某通信会社の派遣社員を努め、2005年からは完全に撮影業で生計を立てて過ごしている。
 
趣味は無い。継続している事は、毎朝のランで月に100km走ること。特にウェディングの撮影では体力が必要だ。披露宴がお開きになった時に疲れたと感じる身体ではまともな写真は撮れないと考えている。撮影が終わったあとにもまだ走れるくらいの余力があって初めて挙式から披露宴のお開きまでを100%の力で撮影をすることができる。だから走る。
 
もうひとつは登山だ。登山も嫌いだ。疲れるし汗もかく。虫は多いし、冬は寒く指先がちぎれそうに感じることもある。それでも山へ登るのは「生きていてよかった」と感じることができるからだ。
 
この便利な世の中で日常に困ることはほとんどない、まして「死」を意識して過ごすことなど全くと言っていいほど無い世の中で、生きる価値や、意味を見失いかける人が多くいる。この国の自殺率の高さがそれを物語る。
 
登山と言っても一般的な山歩きはしない。ロープやハーネスを使ったいわゆる一般登山道ではない「バリエーションルート」という山登りをしている。山登りではなく「登攀」だ。
 
「登攀」では、一歩間違えば数百メートルの崖下へ転落するところばかりを登る。冬期には道を誤れば遭難し、装備に不備があれば凍傷や低体温症で身体の一部を失ったり、最悪命を落とす事もある。
 
そういった緊張感の中で上り詰めたピークに立ったとき、これ以上無い達成感と安堵感に包まれ、生きている事に喜びを感じることができる。
 
生きる価値は努力で作ることができるが、生きていたいという願望は自分自身との戦いだ。だから山に登っている。

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